新型コロナウイルスの感染確認から約一年が経過しました。予想以上の猛威を振るい、最近ではこれまで以上の感染力で世界を脅かしています。
何しろ病気の原因こそ判明していますが、その正体が見えないので手の施しようもありません。まるで世界の人達を視覚障害者にしたようです。これまでは見えている健常者が優位であると感じていましたが、この現状では、見えている人も、見えていない人も恐怖を感じる条件は同じです。
これまでは見えないことに対して恐怖を感じていましたが、この一年間ウイルスという見えないものへの恐怖を体験し、視覚障害者の気持ちをよく理解して頂けたのではないでしょうか。
以前のコラムにも書いた通り、問題が発生するたびに弱い人に負担がかかっていると感じます。言葉をかけて誘導するガイドヘルパーにとっても大きなダメージです。今回の新型コロナウイルスでは視覚障害者は外出も出来ない人が多いと思います。家の中に閉じこもり、運動不足で身体の調子を悪くしていることでしょう。声かけをしながら誘導するために、マスク、手洗い、うがいを行うヘルパーさんが受け入れてもらえるかどうかは、これまで以上に信頼関係を深めていくことが大事なのではないでしょうか。