さて、お出かけした時に忘れ物があると困ります。
楽しみにしているお出かけの前日、持ち物をカバンから出して並べるとワクワクした気持ちになるのは私だけでしょうか? とはいえ、当日、持ち物を急いでカバンに入れると、どのポケットに何を入れたのか? あれは持ったか?など、品物が見えないだけに確認や取出しに時間がかかってしまうのが難点です。これを解消するには、いつも持ち歩くカバンを決め、同じものを毎日使いこなすことが大切。日々使いこなしていくことで、どのポケットに何が入っているのかを覚えますし、出かけるその時々で必要な物を追加していくかたちにすれば、チェックする数が減って早く準備を終わらせることが出来ます。この方法は健康で目が見える方にも同様に当てはまるのではないでしょうか。
外出時の最少限の携帯品は一般の方とほぼ同じですが、大きく違う物に「身体障害者手帳」があり、絶対に忘れてはいけません。入れるポケットを決めておけば取り出しも早くなり、取り出した後も入れ忘れていないかを素早く確認することが出来ます。
私は大切な品物には目印として「鈴」を取り付けています。カバンのなかの物を手探りで探す時に大変便利です。「鈴」は大きさによってそれぞれ音が違うので、目が見えない私にとっては手に触れた鈴の音でこれが何なのかを聴き分け、欲しい物を早く見つけ出すことができるのです。頻繁に使う家のカギ、携帯電話、ちり紙や小物入れの袋など急いで取り出したい時には、特に「お鈴さん」にお世話になっています。
次に、おでかけカバンを決めるとき注意することは、危険を避けるため両手が自由に使えるようにすることです。そのためには背負いバック(リュック)か、「たすき掛け」スタイルのカバンが一番適していると思います。いずれも両手が素早く自由に使えるからです。そういえば、子供の時、両手をポケットに入れたまま歩いていると、親から「転んだ時、即、手が使えなくて顔を怪我する!」とよく注意されました。サイズは出来れば少し大きめの方が良いでしょう。出かけて荷物が増えた時にさらに詰め込むことができて、手提げで手を塞がなくて済むからです。
たとえ、お土産などをたくさん買い込んだとしても、ガイドヘルパーさんに持ってもらおう・・・という考えはいけません。自分で処理できる範囲を覚えておくことが礼儀です。ガイドヘルパーさんは利用者の介助をする為に同行しているのであって、決して荷物持ち役ではない事を忘れてはいけません。
一方、介助するガイドヘルパーさんのスタイルも重要です。突然の危険が利用者を襲っても、すぐ対処できるよう、両手が使えることが大切であり、やはり背負いバックまたは、「たすき掛け」のカバンが望ましいでしょう。おしゃれして肩掛けハンドバックにハイヒールスタイルになることは避けるべきだ、とご理解いただけたと思います。
さあー! お出かけです。忘れ物はありませんか。
おっとと! 戸締りと健康状態はいかがですか!
利用者の顔色の再チェックもお忘れなく!!
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