10月の3連休に大阪に出かけました。これまで旅行といえば、家内とのバス旅行が大半で、特に連休は混雑するので出かけることはありませんでした。しかし今回は、大阪の寝屋川市に嫁でいた姉が、連休前日早朝に死去したため、通夜と葬儀が3連休に重なるという事態となりました。さらに、家内が勤め先である老人ホーム施設での勤務が2日続けて夜勤で入っており、勤務先の皆さんとの予定合わずに交代要員をみつけられず、私との同行が出来なくなってしまったのです。実を言うと、これまで「同行援護従業者養成研修」の際に交通機関での移動介護を駅員さんに依頼すればお手伝いして頂けますよ、と講義していたものの、実際私自身が依頼するのは初めてで、家内の心配をよそに、いざ一人で出かけることと相成ったのです。
自宅近くの私鉄最寄駅から、地下鉄、山手線を乗り継ぎ、東京駅から新幹線にノリ、自由席で新大阪駅に到着。さらに乗換えて、大阪駅から環状線に乗車し、京橋駅で下車。少し離れた京阪電鉄の京橋駅までの移動介護から京阪電鉄の職員に引継ぎ、ホームまで同行して頂きながら目的地である寝屋川市駅に到着。改札口からタクシー乗り場までの同行移動で無事に葬儀場に辿り着くことができました。この間の同行移動は全て駅員によるリレー方式で、到着までなんと10人以上の方々にお世話になりました。携わってくださった方と移動中にお話し出来たので、利用状況をお尋ねすると、やはり土・日の連休なので依頼者も多く、視覚障害者や車椅子利用者の方からも依頼があると話してくれました。なかには2年目の新人で介護福祉に興味があると話していた積極的な若い女性職員もおり、このホームページアドレスを案内したところ参考にしたいと大変喜んでいただきました。お蔭様で通夜・葬儀も無事終わり、翌日帰宅することとなり、帰路も同じルートを利用したので、延べ20人以上の方々にお世話になった計算です。帰路は連休の中日で混雑は一層激しく、電車の遅れも加わって余計に時間がかかりましたが、無事帰宅する事ができました。
ホームからの転落事故防止、エレベーターの設置場所&利用方法など、今回の実体験は本当に参考になり、移動介護者の重要性を痛切に感じました。また、体験者として重要な気付きがありました。私の場合、出かける前に、家内が駅前のコンビニでサンドウィッチと缶コーヒーを買い求めて渡してくれたため、新幹線内での食事ができましたが、駅員から駅員へのリレー引渡しとなると、途中での買物は非常に難しいと思います。また、同様の理由から、用便は駅か新幹線内で済ませておくこともおすすめします。
3連休中のため、東京駅構内での山手線移動は、介助駅員さんが「前で点字ブロックを踏んで歩いている方!道を開けてください!!」と大声で何度も何度も声をかけてくれました。「これくらい大声でないと、点字ブロックがどんな役目を果たしているのか理解されていないのです」と話してくれましたが、あまりにも大声なので、何となく恥ずかしく気後れした気分でした。
「申し訳ありませんでした。あの時同行移動していたのは私でした。 その節はご協力ありがとうございました。」
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