私の重要な情報源はラジオであります。
今朝も枕もとに置いてあるラジオにスイッチを入れて聞いていると、いつものニュースキャスターさんが冒頭から興奮ぎみに「今回の3連休は大変でした!」と話し始めました。なんでも、土曜、日曜、月曜の3連休初日に突然耳が全く聞こえなくなり、これまで経験したことのない、2つの事を体験したというのです。
一つは、突然音のしない世界に入り込むと、音がしないだけでなく目の前も暗く感じ、その不安なことといったら言葉に現せないほどだった、ということ。話題にでれば、ただ分かったように相槌を入れるだけで、障害者に対する意識も薄かったのが、いざ自分の身にふりかかると、音のしない生活がどんなに不安定な世界かを思い知ったというような内容でした。彼に起こった症状は、まるっきり音を感じないものですが、症状には「ガタガタ」「ブンブン」と雑音が一日中鳴り響くものもあり、突発性の原因は今だにはっきりしていないとか。体のどこかに1箇所でも障害があることで、これほどまでに日々の暮らしが不便になることをあらためて感じ、今までの不自由ない暮らしと健康のありがたみを実感したとお話しされていました。
もう一つは、今回のような突発性難聴になったときは素早い治療が必要なのですが、3連休の初日にかかったということもあり、緊急で診てくれる病院がすぐに見つからなかった…というエピソードです。ようやくみつけた当番制の「緊急病院」では一言二言話しただけの診察で「専門医でないので専門病院で診察を受けて下さい」と言われるだけで終わり、なんともやり場のない不安を残したことなどを語りつつ、数年前に起きた社会問題を思い出し(妊婦受け入れで病院が見つからず数10件たらい回しにされた事件)、今回の自分の出来事と重ねあわせた、ともおっしゃっていました。今まで他人事であった休日診療について、様々な症状全てを緊急病院で処置するのは難しいことなどについて、その立場にならないと真剣に考えられなかった今までの自分を反省したとか。結果的には、友人からの情報提供で翌日に応急処置を受け、なんとか最悪の状態を免れたこと。現在は少し音が聞こえるまでになり、時間はかかりつつも回復すると専門医師から言われて初めて安心した、とコメントされていました。
私はこの放送を聞きながら、人間五体満足であることがどれだけ幸せかを再認識し、そのキャスターが少しの間障害を体験したけれど、大事にいたらず良かったと思いました。眼が不自由だと、せめて耳であればいいのに…と思い、手が不自由だと、せめて足であればいいのに…と自分勝手にも考えます。もっと健康のありがたさを切に感謝しなくてはいけないですね。特に3.11以来、いつなん時、自分が危険に襲われるかもしれない、と常に考えておかなければいけません。
昨年皆に元気を一番与えてくれた、なでしこジャパンの澤穂希さん。でも突然体調を崩し、一時休養され大変驚きました。ロンドンオリンピックを前に、回復した姿を見せてくれましたが少し心配です。
数年前、私は一人で入院手続きをして手術を受けたのですが、退院時には手続書類を娘に書いてもらい、手を引かれて帰宅したのです。予測していなかった事態に陥ったあの日のことを思い出しました。病院に行くことで病気は治るもの、手術をすれば完治するもの、退院する時は元気で出てこられるもの、と私はどこかで信じていたいのかもしれません…。
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