3歳までにしつけられ、6歳で事の善し悪しと挨拶、9歳で文字の読み書き、12歳までには断り方と謝り方のきちんと出来る言葉使いの道理を習得。さらに、14歳~17歳までに男子は幼名を廃し元服、女子は髪上、と人として生きていくための基礎知識を学びながら大人の仲間入りをしたものです。 早く大人扱いされたのも現代とは違って、覚えることが限られていたことや時代の貧しさ故ということもあったでしょう。
現代は20歳で大人扱いとなるも、それまで以上に次々と新しい事柄が発生し、大人になってからも覚えることが沢山あります。人生死ぬまで勉強、と言うのもこうした由縁からでしょう。覚えることが多く、移り変わりの激しい現代のど真中にいると、何が正しいかも不明で、これから先の将来がどうなるかも予測がつきません。一体今がどんな時代で、そしてその時代をどう生きるのか。それを紐解くためには、我々がまだ生まれていない時代の過去にまで遡り、歴史のなかから何か感じとるものを、現代を生きる糧にするのも良い方法かもしれません。
日本一億二千万人が乗り会わせた列車は限りなく走り続けています。車窓から見える時代の景色はつぎつぎと流れ、変わっていきます。そして、これまで予測していなかったものまで映し出しています。「高速道路トンネル屋根の落下」「安全神話の原発の爆発」などは、「御免なさい」では済まされない出来事なのに、まだ走り続けています。 最近は右上がり景気もなく、国力の低下が著しく、日本産業一人当たりの労働産業性が弱くなっており、アジアでの日本人の地位は落ちました。GDP世界第2経済大国とはやし立てられ、日本国自体が青春しており、中小産業の新陳代謝を怠り、新しい物が生み出されないまま現在に至っています。
イソップ物語の中に『アリとキリギリス』という話があります。アリは冬になり餌がなくなると生きられないので、暑い夏でも働き続けます。一方、キリギリスはその間働くこともなく、さらには働くアリを見て哀れみをも告げるのです。やがて冬が訪れると、キリギリスは食べ物がなくなり、アリに分けてもらおうと頼みます。しかし、アリには「夏の間遊んでいたでしょう」と相手にされず、キリギリスは飢え死にしてしまうという話です。そのキリギリスにならないためにも、一人一人がこれが繁栄の終わりの始まり、と感じとれればまだ幸いです。そして、民主主義の多数決は本当に正しいのでしょうか。時代に流されて、個人の意見が多数決で否決されていないかをチェックして判断することが重要です。 それから、問題点を単体で捉えてはいませんか。単体の裏には必ず何か隠されたものがあるので要注意です。普段から一つ一つの問題について自分なりに意見をまとめておきましょう。分からない時はすぐに結論を出さないことも大切です。なぜなら、すぐに答えを出すと、その先についてさらに考える力と機会を失ってしまうからです。これも安全な対応策の1つなのです。
超高齢社会に介護制度がスタートして10数年が経過しました。国家財政不足と、制度のあり方の賛否に業務内容の変更なども加わり、健全運行しないまま制度は走り続けています。皆さんの職場内でも個人の意見がなかなか受け入れられず、聖職介護者として職に就いてみたものの、疑問に感じることも多々あるでしょう。ですが「介護精神」こそ、今求められた介助の始まりだと信じて、自分なりの考えを常にまとめること、そしてそれを大切に育てていって下さい。
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