最終回となる今回のコラムでは、私の理想介護者であり、福祉に携わる人なら一度は読んでいるだろうと思われる・・・続きを見る
障害者だからこそ出来ること ガイドヘルパー(視覚障害者) 山田猛
視力障害者になって初めて気付くこととは?
第2の人生スタート目前に、中途失明者となった山田さんによるコラム。障害者の現状と介護される立場から気付いたことを紹介します。
介護コラム
最終回 奇跡の人 ヘレン・ケラー
第50回 愛と光と命
ラジオの番組で、ある母親が何らかの原因で3年間、閉じこもり状態だった娘について語っていました。同じ症状の話を以前にも・・・続きを見る
第49回 紙ヒコーキ
孫と遊んでいると教えられることが多くあります。保育園を卒園して小学校に入学した後も、職業ママを持つ孫は、学校が終ると学童保育へ。ママの・・・続きを見る
第48回 共有財産
聴覚障害のハンディを超えて作曲活動をしていた人を、テレビメディアが大きく取り上げ「現代のベートーベン」だと放映しました。本人に音楽の専門的知識は全くなく・・・
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第47回 再会の力
昨年の暮れ、朝食が済みお茶を飲んでいると、突然電話が鳴りました。第一声「私、ロングといいますが、覚えていますか!」と男性の声。誰なのか・・・続きを見る
第46回 集団介護
年末には恒例の「NHK紅白歌合戦」がありますね。私は数年前に一度だけ観戦に出かけたことがあります。これを観覧するためには応募ハガキを出し、公正に抽選されて・・・続きを見る
第45回 便利って挑戦なの
先日、妻がスマホを買い求めました。家族全員が今使っている携帯電話すら使いこなせないというのに、テレビCMで「息子よりお先にスッ、スッと」という先端を行くスマートフォンの宣伝文句に釣られて・・・続きを見る
第44回 木枯らし1号
9月、10月には季節はずれの「暑い暑い!異常気象だ!!」で大騒ぎ。今年の冬は遅いだろうと勝手に予測していましたが、例年よりも早く、冬宣言の「木枯らし1号」が・・・続きを見る
第43回 感謝、感謝のリレー
10月の3連休に大阪に出かけました。これまで旅行といえば、家内とのバス旅行が大半で、特に連休は混雑するので出かけることはありませんでした。しかし・・・続きを見る
第42回 2020年に期待
月7日深夜にIOC総会で行われた最終プレゼンテーション、特にパラリンピック選手である佐藤真海さんのスピーチには感動を受けました。当初、8日午前5時には招致都市が発表されるはずでしたが・・・続きを見る
第41回 声が見える
半年に一度、定期検診で東京の大学病院に通院しています。主治医からは特に通院を要請されていませんが、私の目はまだ完全に光を失った訳ではないので、残された光を少しでも長く保ちたいと、かすかな希望を抱き・・・続きを見る
第40回 聞き分ける
先日、サラリーマンが多く集る新橋駅前で「音の聞き分け」に関するインタビューをしているラジオ放送を聞きました。会社内で『事務室のドアを開閉する音で社員の誰かがわかる人』や・・・続きを見る
第39回 終わりの始まり
3歳までにしつけられ、6歳で事の善し悪しと挨拶、9歳で文字の読み書き、12歳までには断り方と謝り方のきちんと出来る言葉使いの道理を習得。さらに、14歳~17歳までに男子は幼名を廃し元服、女子は髪上、と・・・続きを見る
第38回 話を聞く余裕を
先日、OB会に出席するために都心へ出かけました。混雑する時間帯を避けてではありますが、久しぶりに現役時代の出勤気分を味わうことができました。当時は混み合っていても静かな車内で・・・続きを見る
第37回 防災
2年前の3.11以来、災害はいつ起こるかわからない、と思い知らされました。事前の準備として、日常生活の中で自分なりに対応方法を考えておかなければならないということを・・・続きを見る
第36回 「中途からだ」と考えること>
中途視覚障害者になった時、人生の終わりを考えたことがあります。受講生から「死にたい気持ちがありながら、何がキッカケで立ち直りましたか」と・・・続きを見る
第35回 雪かき(除雪)
テレビのニュースでは大雪がトップ扱いされ、都内交通機関は全てマヒ状態。その上、歩行者の多くが転倒し、骨折での救急車出動回数は・・・続きを見る
第34回 分け合う
これから先の世の中、人、物、土地など…あらゆる物の際限に行き詰まることとなるでしょう。そういう意味でも「分け合う」ということが大切になってきます・・・続きを見る
第33回 シルバー川柳
新しい年を迎えました。この連載も33回目を迎えることができました。3年間の長きにわたり、ご愛読頂き有難う御座います。しかしながら…毎年のことですが、一年のなんと早いことでしょう。少子高齢化社会のなか、元気で活躍されている・・・続きを見る
第32回 「生きる」こと
私が中途視覚障害者になっていることを知り、よき理解者でもある元職場の上司Tさんが私を元気づけようと、我家を訪ねて来てくれたことがありました。「定年後の人生計画が大幅に変わり、この先人生、どんなに暗いか…と考えるだけで・・・続きを見る
第31回 ゆとりの窓口
年齢と共に行動が鈍くなり、周りの人に迷惑をかけていないかと気にすることが多くなってきました。 例えば、コンビニやスーパーなどのレジでお金を支払う時、財布からお金を出すのが「遅い!」と後ろに並ぶ人から言われないかと、嫌み顔で・・・続きを見る
第30回 言葉で介護
山田洋次監督の映画に「学校」シリーズがあります。全4作制作されていますが、私は第1作から第3作まで観た覚えがあります。どの作品も様々な学校を舞台にストーリー展開し、生きることへの感動と喜びを与えてくれる作品です。特に第1作は夜間中学校を舞台に年老いても学問に挑戦する人やいじめが原因で・・・続きを見る
第29回 私の五輪ピック
今年はロンドンオリンピックが開催され、日本選手団の活躍で少しの間暑さを忘れさせて頂きました。実は私も昔、オリンピックに参加したことがあります。と言っても選手ではありませんし、自主参加して・・・続きを見る
第28回 知らなかった!!
ガイドヘルパー養成研修を受講中の皆さんに「視覚障害者が生活するのに助かっている、と思う物には何がありますか?」と質問をすると「分らない・・・」と答える人が多い。 実際には、健常者の方も見たり聞いたりしているのですが、それを改めて聞かれると・・・続きを見る
第27回 突発性難聴
私の重要な情報源はラジオであります。も枕もとに置いてあるラジオにスイッチを入れて聞いていると、いつものニュースキャスターさんが冒頭から興奮ぎみに「今回の3連休は大変でした!」と話し始め・・・続きを見る
第26回 四国お遍路と善光寺参り
定年になった時に一番したかったことは「四国お遍路」でした。第9回コラムでも述べたように、歩くことが昔から得意で、時間と暇が出来たら「四国お遍路」を体験したいと思っていました。特に信仰があるわけではありませんが・・・続きを見る
第25回 はじめてのおつかい
テレビ番組「はじめてのおつかい」を昔泣き笑いしながら見ていたときは、子供にとってその買い物がどれだけ大変であるかを我が子に置き換えて見ていた部分がありました。しかし今では、そこに登場する子供たちが自分に似ていると感じ・・・続きを見る
第24回 失敗 あの日から一年-2
3.11から1年、あらゆる角度から見た出来事の記録が徐々に公開され始めています。しかし弱者にはあまり参考になるものがなくて残念です。なかでも私が心配で気になったことは、一般家庭にいた身体障害者の方がどのような状態であったのか・・・続きを見る
第23回 失敗、あの日から一年・・・
毎年3月が来るたびに語られるであろう「3.11の東日本大震災」。1000年に一度といわれる大震災から一年が経とうとしています。震災当時、行政各省で昼夜を問わず緊急対策会議を開き、策を講じてきた「会議議事録」が・・・続きを見る
第22回 受講生
私が講師をしていた『視覚障害者ガイドヘルパー養成研修』には、様々な立場の受講生がおられました。親兄弟に失明された方がいらっしゃる方、定年後の仕事として福祉に従事したいと考えている方、介護タクシーの利用者に・・・続きを見る
第21回 こころ通うお便り
毎年、私も年賀状を頂いております。年賀状はパソコン派ですか?それとも手書き派ですか?14、5年前はパソコンで作成した年賀状がまだ珍しく、それが届くと何となく差し出し人が時代の先端を走っているように感じて、・・・続きを見る
第20回 これでいいのだ
定年の半年前に視覚障害者になり、『第二の人生スタート』に大きな狂いがありました。毎日が日曜日で自分の時間を自由に取れる日を目前にしていたのですが、類を見ない変更により、本当に「目の前が真っ暗」になってしまいました。先にも・・・続きを見る
第19回 知る人ぞ知る
私は眼科(視覚障害)のほかにも病持ちで内科に通院しています。いただく薬は「胃腸薬錠剤」「十二指腸薬錠剤」「コレステロール値を下げる錠剤」「血圧値を下げる錠剤」「血圧値を下げつつ冠血管を拡張させる錠剤」の5種類。それを1日一回・・・続きを見る
第18回 本物だ!
散歩する通り沿いに中学校があります。いつも散歩途中、登校中の生徒さん達とすれ違うのですが、数年前のその日は、偶然いつもより少し遅れて家を出ました。にもかかわらず何人かの生徒達とすれ違い・・・続きを見る
第17回 ヒヤリハット
『一度あった事はニ度ある』という言葉を聞いたことがあります。ご承知の通り「ハインリッヒの法則」、労働災害における経験則の一つで、「1つの重大事故の背後には29の軽徴な事故があり、その背景には300の異常が存在する」というものです。・・・続きを見る
第16回 これは便利だ
以前、目が見えない人にとって"声をかけられるのが一番嬉しい"というお話をしました。ですから、音声で知らせてくれる品物も、それと同じくらい視覚障害者にとって便利なのです。元気で通勤している時は、街角に時報を知らせる時計が・・・続きを見る
第15回 覚えて欲しい
ガイドヘルパーとして、視覚障害者のご利用者さんを介助していると、誘導介助のほかにも覚えなくてはならないことがたくさんでてきます。例えば、ご利用者さんは比較的家に閉じこもりがちなため、自ら情報収集するのが難しい。・・・続きを見る
第14回 GDP「国内総生産」
2010年の実績10.3%増で、中国のGDP「Gross Domestic Product(国内総生産)」が日本を抜いて、米国に続き世界第2位になることが確実となりました。GDPは、"国内での総生産が活発であること"=景気も良くなり・・・続きを見る
第13回 頂いた再出発の力 2
東日本大震災から2ヶ月が近くなりました。 あの日以来、時間が経過するたびにその被害の大きさが報道され、改めて不幸にして命を奪われた人、被災地で長い間不自由な避難生活をされている皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げます。・・・続きを見る
第12回 頂いた再出発の力
2011年3月11日 14時46分、茨城県取手市に住む私、突然の出来事で、何が何だか分かりませんでした。歳のせいでふらつくのかと思いましたが、体が自然に揺れるのです。部屋にあるCDラックのCDが音を立てて落ち始めました。・・・続きを見る
第11回 情報・話題
一度ガイドヘルパーをお願いされると、同じご利用者さんからの依頼が多くなります。その理由は、ガイドヘルパーが介助の癖や話し方などを覚え慣れることで、ご利用者さんもガイドヘルパーさんに気を使うことが少なく・・・続きを見る
第10回 食事を楽しく
外出をして何が楽しみかといえば、それはやはり食事でしょう。その一方で、ガイドヘルパーさんは毎回何を食べるか決めるのに、頭を悩ませているかもしれません。そんな風に困った時は・・・続きを見る
第9回 時間は余裕を持って
視覚障害者になる前は、家内と一緒に出かけるといつも「あまり早く歩かないで下さい!!」と言われていました。そのため、約束した時間があると、そのたびに少し早めに家をでていました。遅刻を避けるためとはいえ・・・続きを見る
第8回 声をかけて下さい!
障害を負った当時は長い間家に閉じこもりがちでした。ですが、ひとたび発起し、ガイドヘルパーさんと一緒にお出かけしたことをきっかけに、外出に自信を持てるようになり、また家族とは違う人と・・・続きを見る
第7回 “町”を歩く
夏の猛暑から解放された今の時期、外に出ると家の中とも気分が変わり、すがすがしい秋の風に空気もおいしく感じられるのではないでしょうか。とはいえ、急激に冷え込む日も増えてきたので・・・続きを見る
第6回 お出かけカバンを決めて下さい!
さて、お出かけした時に忘れ物があると困ります。 楽しみにしているお出かけの前日、持ち物をカバンから出して並べるとワクワクした気持ちになるのは私だけでしょうか? とはいえ、当日、持ち物を急いでカバンに入れると・・・続きを見る
第5回 白い杖は身を守る
私が子供の頃、町内に一人か二人は白い杖を使う方がいたように記憶しています。でも最近、あまり見かけなくなったように思うのは私の気のせいでしょうか?私なりに原因を考えてみたのですが、・・・続きを見る
第4回 出来るだけ『基本姿勢』を奨める
私は、視覚ガイドヘルパーの実務講習で、移動介助する為の『基本姿勢』を教えています。この『基本姿勢』とは、利用者に片手で介助者のひじの上辺りを軽くつかんでもらい・・・続きを見る
第3回 あれ、これ、あっち、こっち
毎日、何の抵抗もなく使っていた「あれ取って!」「これ、知っている」「あっちに行こうよ」「こっちが綺麗」などといった会話が通じなくなります。これは代表的な例ですが、目が不自由になると・・・続きを見る
第2回 アイマスクで体験
大切なものは失ってから知ることが多いです。これまで目に不自由なく生活をしていた私なので、「見える」ということは「当たり前」であり、感謝の気持ちはもちろんありませんでした。たまに、寝不足で目が・・・続きを見る
第1回 記録より記憶が大切
私は2000年9月、定年半年前に受けた角膜移植手術の失敗で強度の視力障害を持つことになった中途失明者です。それまで、全く介護福祉には無関心で、定年後の第二の人生設計も然りのはずが・・・続きを見る
山田 猛
ガイドヘルパー(視覚障害者)
プロフィール
1941年 中国・元満州国安東省生まれの引揚者。
1969年 立正大学経済学部を卒業後、運輸会社へ入社。航空貨物部門で海外宅配便と新規事業開発で書類宅配便クーリエサービス業務の立上げの責任者となる。のち、ISO品質管理室長として全国支店を飛び回り指導に励む。また会社品質向上を担当。
2000年9月 定年半年前に角膜移植手術を受けるが、移植に失敗。強度の視力障害を持つ中途失明者となる。
定年後、第二の人生設計を立てていたところに抱えた大きな障害。生きる希望をも見出せず失望の淵に立たされた時期を乗り越え、現在、同じ境遇の人たちを救うため介護福祉について勉強中。
介護を受ける立場にかかわり、介護をされる皆様に何を求め、また考えているかを視覚障害の症状、環境変化がありすべての方の問題とか解決策とはなりませんことをご理解頂き、あくまでも私個人として利用者が感じた点を記述してみたいと思います。