
研修セミナー報告レポート
H20.11.15、17~18【東京・新橋】訪問介護サービス提供責任者 研修セミナー
平成20年11月15日、17~18日の3日間、財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(社福協)が主催する「訪問介護サービス提供責任者研修セミナー」が東京・新橋にて開催されました。
■セミナーの内容
ここぞ、という現場で役立つテクニック
11月15日は、事業者(経営者・管理者)とサービス提供責任者の双方を対象とした講義を、東京・新橋の航空会館で行いました。桜井宏充氏(厚生労働省 老健局 振興課 基準第一係長)、宮城好郎先生(岩手県立大学 社会福祉学部 福祉経営学科 准教授)、井上千津子先生(京都女子大学 家政学部 生活支援学科 教授)、堀口直孝先生(株式会社ふれんどりーホームサービス 代表取締役社長/経営コンサルタント)の4名の方が講師を務めました。
はじめに登壇した厚生労働省老健局振興課の桜井氏は、「介護保険制度の動向等について」講演。2009年4月に改正される介護保険制度の動向を、現在行われている「社会保障審議会 介護給付費分科会」で議論されている内容、介護事業経営実態調査の結果、介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策などを踏まえて説明がありました。注目される介護報酬の行方については、「これから議論が本格化するので、今後の審議会の推移を見守る必要がある」とお話されました。
次の登壇者の宮城好郎先生は、「勝ち残れる訪問介護事業経営とサービス ~企業マーケティング手法に基づいた最強のストラテジー(戦略)~」と題し、地域の特性を活かした戦略について講演。
「ヘルパーを人選する際の面接で採用不採用を決めるにも、テクニックがあるんです」と語る宮城先生は、地域の特性を認識した差別化、顧客志向の把握、地域に根づいて勝ち残るための宣伝の工夫や人材確保などについての具体例を挙げて説明されました。
続いての講演は、井上先生による「期待されるサービス提供責任者 ~介護の理念を実現するために~」。在宅ケアの原点に立ち返って介護の理念を再確認することや、サービス提供責任者に求められる役割や課題、問題点、スキルなどについて熱心にお話してくださいました。
最後の堀口先生は、「経営基盤の強化・拡充に向けたこれからの取り組み ~求められる法令遵守への理解と自費サービスの取扱い~」と題して講演。
今後は介護保険法の改正によって、法令遵守が徹底されるため、監査をクリアするための注意事項や対策、保険給付に頼らない事業所独自の自費サービスの取り扱いの必要性や方法について、分かりやすく解説してくださいました。
2日目の11月17日は社福協研修室において是枝先生による「訪問介護計画の作成演習」が行われました。訪問介護計画の作成は、サービス提供責任者の重要な業務のひとつですが、様式が定められていないこともあり、苦手としている方が多い作業。先生は「事業所は、何を支援・援助するのかを明確にするとともに、書いたことを忘れないよう確認の視点を持ちながら、判断する力をつけることが大切」と、記録の重要性について語られました。
▲演習では、作成手順にあわせた
様式のサンプルも用意。
最終日である11月18日は、「ホームヘルプサービスの危機管理」と題した研修セミナーが行われました。「ホームヘルプの現場は、常に危険と隣り合わせです。しかし危機を恐れて避けることがないよう、なにごともリスクをヘッジすることが重要」と語る石川先生の指導のもと、実例を参考に作成したビデオを見ながらグループで意見交換を行い、対処法について学びました。
■サービス提供責任者 研修セミナーの詳細・申し込みはこちら
http://www.helpa.jp/course/course_list/1
バックナンバー
- H20.10.19【大阪】訪問介護サービス提供責任者研修セミナー
- H20.09.19【東京】「サービス提供責任者初任者研修」 2日目(演習)
- H20.09.11【東京】「サービス提供責任者初任者研修」 1日目(講義)
- H20.08.27【東京】「基本介護技術の習得と応用」 排泄・食事・入浴介助コース
- H20.08.25【東京】「基本介護技術の習得と応用」 移乗・移動介助コース
- H20.08.10【盛岡】訪問介護サービス提供責任者研修セミナー 2日目
- H20.08.09【盛岡】訪問介護サービス提供責任者研修セミナー 1日目
- H20.04.20【福岡】訪問介護サービス提供責任者研修セミナー 2日目
- H20.04.19【福岡】訪問介護サービス提供責任者研修セミナー 1日目