
研修セミナー報告レポート
H20.09.19【東京】 「サービス提供責任者初任者研修」 2日目(演習)
平成20年9月11日(木)と9月19日(金)の2日間、財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(以下略:社福協)のスキルアップ講座「サービス提供責任者初任者研修」が社福協研修室において開催されました。訪問介護事業所においては、サービス提供責任者がキーマンとなりますが、昨今の介護業界の人手不足も相まって、新たにサービス提供責任者の任務につく人も増えています。社福協では従来からサービス提供責任者向けの研修を継続的に全国各地で行っていますが、今回は、新任(これからなる方も含む)のサービス提供責任者に的を絞り、基本から学べる内容にしました。講座は1日目がサービス提供責任者の業務内容の理解についての講義、2日目はサービス提供責任者の主要な業務である訪問介護計画の作成演習の2日間コースで行いました。
■訪問介護計画の作成演習
9月19日(金)は訪問介護計画の作成演習です。講師は田中典子先生(NPO法人東京ケアネットワーク/けあねっと研修室長)です。田中先生は「へるぱ!」のコラムも執筆を担当され、経験豊富。東京都葛飾区で訪問介護、通所介護のほか、小規模多機能サービスなどの事業も展開しています。
まず冒頭、自ら事業所を運営されている立場からサービス提供責任者(以下略:サ責)の実態についてお話があり、その後、訪問介護計画の作成がワーカー職から利用者に身近に接するサ責が作成できることになった経緯・意義、私的サービスとは異なる社会サービスとしての介護保険制度のとらえ方、訪問介護の意義・目的等の講義がありました。また、サ責の初任者研修ということで、出席者の7割がサ責の経験が1年未満という状況を踏まえ、サ責の業務の全体像(流れ)を再確認、運営基準のなかでのサ責の役割・業務やケアマネとサ責の役割の違いなどの説明がありました。
午後からはグループワーク。サ責の業務のなかでも特に重荷と思われがちな訪問介護計画の作成演習です。作成にあたっての注意点のほか、担当ヘルパーへもわかりやすく説明できるようにするためには簡潔なアセスメント表が必要であると、その様式の一例も提示されました。訪問介護計画書の書式も示され、1日目に学んだ「老計10号」をもとに作成する方法のほか、訪問記録、カンファレンス記録やモニタリング記録などサ責には必須の参考様式も示されました。その後、演習に移り、事例を通じ実際にアセスメント、訪問介護計画の作成手順の確認を行いましたが、「訪問介護計画書は状態の変化により作り変えるもの、あまり堅苦しく考えない方がいい」とのアドバイスがありました。
最後に、サ責は現場での悩みがとても多いという実情から、各々、日頃疑問に思っている点などを提出してもらい、ひとつひとつ詳しく解説。出席者の方々も満足されたようでした。
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