サ責になってみて感じたこと
想像以上の作業量の多さに驚きました。メリハリをつけて働くことが大事!
事務所内。戻ってきた職員にすかさず声をかける神田さん。
玄関は入居者さん達の憩いの場。本や新聞なども置かれている。
―神田さんがサ責になられたのは、3年前。「常楽園」が役場運営から、社協に変わられたタイミングでのことだそうですが、サ責になってみて心境の変化などは?
突然の辞令でしたので不安も大きく。実際取り組んでみると、作業量も想像以上に多くて驚きました。『これは大変だ…』と。言い方悪いですが、サ責になる前はサ責の方を見て、「いいな~。座って事務作業をしていて楽そうだな」と見ていた節もあったんですよ。今思えば、とんでもない誤解(苦笑)。もしかしたら同じように、私も今思われているかもしれませんが(苦笑)、そこは仕事。割り切って、事務作業をする日というのを月に5日設けて、現場に出る日、そうでない日、とメリハリをつけています。
ソファでくつろいでいたご利用者さんに声かけ。楽しい会話に思わず笑いが。
ただいま昼食中。職員同士の会話も多く、コミュニケーションが活発な事務所内。
―事務に集中する5日間は、主にどんな仕事を?
プラン作成やモニタリング、請求チェック、スタッフのスケジュール作成などです。うちのスタッフは、訪問介護に特化しているわけではなく、1日のなかで役割が変化するので、そのスケジュール組みはなかなかに大変です。
職員の休憩スペース。靴を脱いで上がり、机を囲んで皆思い思いの時間を過ごす。
行事の年間スケジュール。ほぼ数日おきに何かしらのイベントあり!
―というと?
「常楽園」は養護老人ホームなので、訪問介護事業所に属しているとはいえ、職員は養護・特定・訪問の3つの仕事を兼務しています。つまり●時~●時は特定の職員としての仕事を、●時~●時は訪問に入る、といった1日のなかに3つの役割が組み込まれたスケジュールで皆動いています。なので必然と業務幅は広いと思いますよ。その場、その場を柔軟に立ち回れる人でないと務まらないと思います。
ご利用者さん作の作品が施設内あちこちに。こちらはプチフラワー。
開園40周年記念作品。各入居者さんの手形を葉っぱに見立てた「大樹」。
―ちなみに、入居者さんのなかで訪問を利用されている方って、どれぐらいいらっしゃいますか?
現在入居者が80名。そのうち特定の認定を受けている方が30名。その方達を対象に、訪問介護をやらせていただいています。養護老人ホームであれば居室担当がいるのですが、訪問介護は担当制ではないので、スタッフ全員がご利用者さんの所へ出入りする感じですね。
入居者さんの各お部屋。見やすい位置に手書きの表札が。
―信頼できる仲間がいる、というのが一番ですね。そういえば、「常楽園」はイベント行事も多いと聞きましたが、それも皆さんで考案を?
はい。毎年の恒例行事もありますが、オリジナルも。2ヶ月ごとに行事担当を決めていて、そのスタッフがイベント内容を色々考えて準備をします。入居者さんに飽きさせない、楽しんでもらえるものを…と毎回試行錯誤していますね。
ウッド調の広々とした食堂は、一面ガラス張りで外の景色も眺められる。
―例えばどういうイベント&行事がありますか?
「盆踊り大会」、「毎月の誕生会」、「長寿を祝う会」、「そば打ち訪問」…。他には「置中運動会の見学(常楽園の横が置戸中学校)」や「置戸校内マラソン見学」なんていうのもあります。置戸中学校のマラソンコース内にこの施設も入っているので、ランナーが通るのを、みんなでタンバリンやラッパを持って玄関先まで応援しに行きます。「バス旅行」も毎回好評ですね。芝桜を見たり、今年は原生牧場へ行くと言っていたかな。昨年から始めた「夜のスナック」では、職員がおつまみを作り、仮装しておもてなしを(笑)。あとは習字、御詠歌、塗り絵、カラオケと言ったクラブ活動もありますね。
食事で注意すべき点をイラストで明記。このバナナマークは細かくして食べやすいようにという意味。
―本当に盛り沢山! 地域の方々と交流する機会も多いですね。
はい。置戸町には介護施設は「常楽園」「緑清園」、あと他社がやるグループホームしかありません。なので、認知度も高く、何かあればここへ、という意識が住民のなかに自然とあるんじゃないかなと思います。地域密着型の施設だからこそ、地元の皆さんとの繋がりも強い。保育園の子どもたちがお遊戯を披露してくれたり、地元のカラオケ倶楽部の方達が訪問してくださったり、入居者さんにとってもいい刺激になっていると感じています。