(1) 頑張らないように頑張る。

▲活動から戻ってきたスタッフと打ち合わせをする竹沢さん。
    			―介護のお仕事は、いつ頃から始めたのでしょう?
				竹沢さん:介護保険制度がまだない頃に、入浴介護の手伝いをヘルパーの友人に頼まれたことから始めました。そこは入浴のみのサービスを提供していて、資格のない私はお手伝いで参加していたんです。
				
				その時お風呂でのコミュニケーションの大切さを学びましたし、今でもそう思っています。利用者さんが気持ち良さそうにしていると和やかなムードになるので、心を通わすキッカケにもなりますからね。
				
				―ヘルパーの資格はその後に取得されたのですか? 
				竹沢さん:そうです。介護保険制度が始まった頃はまだ資格を持っていなかったので、利用者さんから料金や制度について聞かれたとき何も答えることができませんでした。それで勉強し、2級を取得したんです。
				
				資格を取ったあとは民間の介護事務所で働き、現在の事業所系列になる臨港病院に転職。病院内で働こうと思っていたら、福祉部立上げの話が持ち上がり私も関わることとなりました。
				立上げ当初からいるので、今年で所属8年目になりますね。
				
				―所長でありサービス提供責任者でありながら、ヘルパーとして現場へも行かれるんですよね?
				竹沢さん:はい、そうです。
				
				―3つもの役回りを持っていると、ご自身で混乱することはありませんか?
				竹沢さん:混乱することもありますよ。でも現場に行かなければ分からないことだって、もちろんありますからね。そういう意味では、かけ持ちしていたほうが動きやすいのかもしれません。だって、サービス提供責任者の顔で伺うと利用者さん側も構えてしまうし、ヘルパーとして関わるほうが打ち解けてもらえますからね。
			
					 
					
▲事業所の入り口に貼ってあるのは、サービス内容が分かりやすいように説明された図。
    			―所属長さんとしては、どのように職員の方とやり取りしているのでしょうか?
				竹沢さん:うちは直行直帰ではなく、スタッフが必ず事務所へ顔を出して報告することになっています。ヘルパーさんたちと話して、情報のやり取りをすることで現場の状況を逐一把握できるようにしているんです。
				事務所内では利用者さんのファイルもオープンにしているので、担当のヘルパーさんが必要に応じて見られるようになっています。サービス提供責任者に対しても何かあれば報告してほしいですから、情報用紙という形で担当のヘルパーと情報を共有しているんです。
				
				―サービス提供責任者とヘルパーのお仕事を両立させるのは、すごく大変だと思うのですが。
				竹沢さん:デスクワークと現場が重なってしまうことはありますね。そういうときは、なかなか現場に出られなくなります。ある程度、管理業務のほうが落ち着いたら、サービス提供責任者として利用者さんを訪問するようにしています。もちろん、人手が足りないときにはすぐ動きますよ!
    			



