私的サービスである家政婦業務等と異なり、訪問介護は「社会サービス」です。そのため、社会保障としての質を保つために、すべてが法令によって定められています。当然、サービス提供責任者の任務も法令によって定められています。
私的サービスの場合はかかる費用の100%が雇用主の責任で負担されています。しかし、社会サービスの場合は、かかる費用の中に国や都道府県および市区町村からの「公的資金」が投入されています。
これを「社会保険」といいます。
■「社会保険」は国や地方自治体が運営
同じ保険形式でも、私保険は加入者の保険料だけで運営されていますが、社会保険は加入者の保険料の他に公的資金が投入されています。今まで社会保険は『医療・年金・雇用・労災』の4つでしたが、5番目として介護保険が加わりました。
■「介護保険」は90%が公的資金
介護保険の場合、サービスにかかる費用の50%は公的資金から支払われ、40%は全体の保険料から支払われる仕組みとなっており、サービスを利用する人は10%の費用負担で済むことになります。社会保険は要件や内容が法令によって定められています。また、被保険者の要件を満たした者については原則として加入が強制されます。
■公的サービスと私的サービスの違いは?
私的サービスの場合は、雇用主と雇用者の二者間で内容や価格が自由に設定できます。しかし社会サービスの場合は、法令で内容や価格があらかじめ定められています。従ってサービス内容も法令にそったものとしてマネジメントする必要があるのです。
これら介護保険の居宅サービス事業に関する決まりは、すべて「指定居宅サービス等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号)という法令の中で定められています。この法令は第1条から第216条まであり、非常に事細かな決まりが書かれています。長い名前なので以降は「運営基準」と呼ぶことにします。
運営基準の第4条から第43条までが、訪問介護で居宅サービスのトップバッターです。各サービスには「必ず基本方針」「基本取扱方針」「具体的取扱方針」が掲げられており、共通する目標は「利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止」となっています。訪問介護の基本取扱方針についても、この共通目標が設定されています。