・多様な様式を検討する
訪問介護サービスを提供するための訪問介護計画書の様式は、各事業所によって作成されているため様々な様式があります。
サ責の方々はそれぞれ工夫しながらケアマネジャーの課題に沿い、利用者の生活ぶりを勘案しながら作成しています。
しかし、利用者はいくつかの事業所を利用すると、同じ訪問介護サービスであるにもかかわらず様式や書き方が違うことで戸惑うことも少なくありません。一方、様式や書き方が多様であるがゆえにサ責の方々も複雑な思いをしてきました。
記載する内容は決まっているわけですから、統一された様式があれば標準化され書きやすくなるのではないか、また、書き方を積み重ねることで質の向上も図れるのではないかと考え、一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(社福協)との共同研究の中で、サ責やケアマネージャーの方々と勉強会を1年間行いました。様々な事業所の様式を参考にしつつ、厚労省の盛り込むべき内容を基に検討を重ね、まずは様式の素案を作成し、さらに、いくつもの事例を用いて記載、何度も修正・改良を重ねてようやく様式が完成しました。
・リアセスメントとの出会い
勉強会を続けるうちに、ケアマネジャーよりケアプランのアセスメントが新しくなったという情報を受けました。訪問介護計画はケアプランと連動するものなので、リアセスメントとリンクすることで情報共有がしやすくなると考え、連動できるような情報収集シートへと変更しました。訪問介護を行うために必要な情報という大枠は同じでも、内容はだいぶ細かくなっています。また、それらの情報はICF(国際生活機能分類)の考え方を活用しています。介護福祉士養成や介護職員初任者研修、介護職員等実務研修で重きを置いている介護過程の展開をすることで専門性を明確にでき、他専門職種と連携しやすくなると考えたためです。用紙も多くならないよう、必要情報を効率よく記載できるよう心がけました。
・様式の作成
アセスメントで課題が明確になり、それを基に訪問介護サービスでの解決すべき課題、援助目標を立て、援助内容、週間計画を具体化します。同じ用紙に同意をしたこと、評価についても記載できるようにしました。①アセスメントシート、②訪問介護計画書、③訪問介護手順書、④訪問介護サービス担当表をワンセットの様式にしました。
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