サ責&主任としての責任感
本当に大丈夫、と思えるまでは何度でも先輩ヘルパーが同行します。
来客用机に置かれている寄せ花。スタッフの方が定期的に飾っているそう。
スタッフ同士の報告、連絡、確認は怠らない。必ず事業所に戻ってきて口頭で伝える。
―先程マニュアルがある、とのことでしたが、それは共通のですか?
横山-もちろんそういうのもありますし、ご利用者さん各々のマニュアルもあります。例えば認知症の方だと、ちょっとした仕草がトラブルの原因にもなり兼ねないので、鞄の置き方から細かく記載されていたりします。
シフトの確認をする横山さん。色分けして見やすいように作られている。
休憩の合間にも、気になることはスタッフと話し合い。そうした風景が随所で垣間見える。
―お宅それぞれの性質になれるのも大変ですね?
米田-そうですね。でもうちは、育成システムがしっかりしているので、本当に一人で行っても大丈夫と思えるまでは何度でも先輩ヘルパーが付きます。そういう意味では安心感があるかと。新人ヘルパーには、中堅、主任が2段階でチェックします。例えば、同行訪問表というのがあるのですが、新人に同行した中堅ヘルパーが、仕事内容や気になった点を記載して主任に報告。主任が確認して「ここはできなかったからもう一回」と言うのもよくあります。実際、主任が現場を見て、個別に見極めて指導することもありますし。多い人だと10回以上付き添うことも。
横山-ですね。あとはそうしたクリアしにくい事柄や現場で起こりやすい問題は、毎月の研修議題にして、みんなで勉強する機会を設けています。今回は“ヒヤリハット”がテーマでした。
ご利用者さん宅へは、基本車を利用。ロゴのピンクは、スタッフが着用するポロシャツのカラーとも連動している。
―議題というのは主任の皆さんが決めるのですか?そういえば、米田さんも横山さんもサ責でありながら、主任でもありますよね?
米田-主任は私たち含め3人いて、主任を先頭に3班に分かれているんですよ。月一の研修も班ごとに“テーマ決め、資料作成、発表、司会・進行”を担当するんです。だから今月は米田班が、来月は横山班がって。
横山-みんなで集まって、どんな研修をするのかを話し合わなければいけないので、チームワークも要求されます。みんな忙しくて時間を合わせるのも一苦労。これがなかなか大変なんです(苦笑)。
壁に貼られた『記録についての注意事項』には、「見たままの事実を書く」と明記されている。
―でも何かを一緒にやり遂げることで『訪問介護ステーションのじま』としての連帯感が生まれることは、事業所としての強みにもつながりますよね。
米田-そうですね。まずはご利用者さんに怖い思いをさせないことが大前提。そのためにも私は、後輩たちをしっかり見届ける責任もありますし、普段の報告にはしっかり耳を傾け、研修会を通して互いに刺激を受けながら成長していかなくては、と思います。