サービス提供責任者として思うこと。
その方の手助けになりたいという“想い”が、次への一歩につながる!
廣田さんの自転車。運動不足解消のためにたまに乗っています。
―ロングライフが立ち上がって約半年ほど。ヘルパーをまとめていくサ責という立場で感じること、実践されていることって何かありますか?
スタッフへの声かけは、ものすごく大切にしています。例えばうちの事業所は土日がお休みなのですが、その間働いてくれているスタッフがいることを自分は忘れてはいけないと思うんですよ。「大丈夫だった?何かない?」など、携帯でまめに連絡を取り合うようにして、スタッフ間のコミュニケーションは疎かにならないようにしていますね。ヘルパーの仕事って、想像以上に孤独。寂しい気持ちは仕事に対するモチベーションにも影響するので、出来る限りそういう心配りは忘れないようにしています。
「こんにちは!廣田です!」と元気な声でご利用者さん宅を訪問。
―スタッフの人数が増えると対応が大変そうに思いますが…。
確かにこの規模感だからこそ、出来ている部分もあるかもしれませんね。今後は、私と同じ想いで事業所を引っ張っていってくれるスタッフを育てつつ、パワー分散できる体制を整えていくことが課題です。
ご利用者さんの玄関に飾られていたちょっといい言葉たち。「…永遠に続く冬はない」
ご利用者さんの目を見て、元気にはつらつとお話をされる廣田さん。
―同じ想いで、とありましたが、廣田さんが考える“想い”とは?
私はわりと型にはめたがるタイプなんですよ。ルールに縛られるというか。無理なものは無理と言ってしまいがち。でもそんななか、代表から渡された『サービスの神様が教えてくれたこと』という本が、私の殻を破るきっかけにもなりました。「出来ない」ではなくて「出来る」ようにするにはどうしたらいいのかを考えることの方が大切だということを。過去を振り返れば、思い当たる出来事が実はいっぱいあるんですよね。例えば特養時代、特浴だった90歳の方が「私は立ってお風呂に入りたい」という一心でリハビリを続けて一般浴に戻ったことがありました。普通で考えればそのまま寝たきりになることが想像できるのですが、強い想いが結果を変えた瞬間でもありました。先程お話した障害の方のエピソードもそうですし、そういうご利用者さんの“想い”に応えることも私たちヘルパーの役目。諦めない気持ちやその方の手助けになりたいという“想い”が、次への一歩につながることを再認識する日々です。私が常にその“想い”を心に留めて行動するのはもちろん、ロングライフのスタッフにもそのことを理解してもらいながら、一緒に頑張っていければいいなと思います。
編集後記
「ヘルパーさんに対しての想いがすごく強い。ヘルパーさんも、会社じゃなくて廣田さんっていう人物についてきてるところが多々あると思います」と話してくれたのは代表の廣澤さん。私も廣田さんと色々お話をさせていただいて、その言葉に納得です。廣田さんのお話からは、今まで出会ってきた方たちへの感謝の気持ちや愛情にあふれていて周囲に対する愛情深さは相当なもの! と察しました。「どんなことにも無駄なんてない、全てはつながっているんですよね…」と過去にあった辛いことや苦しい経験を糧に、今を前向きに生きている廣田さんの姿勢は、見習うべきことがたくさんあります。「取材してくれてありがとう。今まで以上に頑張ろうって思えました!」そう言っていただけて、私もこの仕事をしていてよかったなと再確認。“想い”は色々な人を揺さぶるなぁと実感した今回の取材でした。
今回、取材にご協力いただいた廣田摩寿美さんをはじめ、ヘルパーステーション『ロングライフ』の職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同