ヘルパーステーション『さざんか』で気付いたこと
ご利用者さんからたくさんのケアを受けています。
これ見てみてください!とチラシで折られた袋のなかから出てきたのは!?
手作りゴキブリ団子。光道園に伝わるレシピで作られたもので効き目バツグンとか。
―ヘルパーへ異動されて3年目と伺いました。お仕事には慣れましたか?
正直いまだに戸惑うこともありますよ。施設職員からヘルパーへ異動になったのは私が初めてで、さらに主任という立場を任せていただき、当初は不安と責任の重さにおののきました。施設であれば誤嚥された方がいれば「看護師さん来て!」と助けを呼んだりチームで動くことができます。でもヘルパーは訪問に入ったら全責任を一人で負って行動しなければいけない、とても重大なことをさせていただいているという気持ちがありますね。長年ヘルパーをやってらっしゃる方に対しては本当に“尊敬”の一言です。
福祉の専門学校生が卒論テーマで前田さんに取材を。仕事について熱く語ります
最後に「実は…」と光道園に就職が決まっていることを明かされ、喜びの2ショット!
―その方のご自宅に入ってケアするというのは施設とはまた全然違いますものね。
本当にそうですね。例えばその方のお家に入って、料理をしてお食事をしていただくケアというのは、ある意味、その方の命を繋げることにもなります。生活を支える、という言葉の重みと同時に何てやりがいがあるんだろう、と仕事が楽しくてしょうがないです。でも一方で、楽しいは自己満足であって、ご利用者さんからたくさんのケアを受けている自分に最近気づきました。元気をもらったり、ちょっとした生活の知恵を授けていただいたり…。お互いに支え合っているんだなと実感すればするほど、ヘルパーって本当にいい仕事だなと思います。
誕生日のご利用者さんには必ず渡されるというバースデーカード。
―ご利用者さんとの関係をお互い支え合っている、と感じられる前田さんがステキです。サ責という立場としては今後どんなことをしていきたいですか?
私よりもヘルパーを長年されている方々ばかりなので、どこに行っても恥ずかしくない人材が揃っています。だから技術面でどうこうというよりは、私に出来ることは光道園の精神を伝えていくことかな、と思います。やはり先輩方が築きあげてきたこの温かい空気感や想いを知ってもらいたいし、次に繋げていきたい。だから、光道園研修にスタッフが参加できるようスケジュール調整をしたりもします。他部署と交流を持ったり、研修で何かを感じてもらえればいいな、と。そうした積み重ねを通して『さざんか』を今まで以上にいいものにしていきたいですね。
編集後記
周囲から「熱い、熱い」と言われているという前田さん。今回はその胸に秘めたる熱き想いをたくさん語っていただきました。誰にも気さくに声をかけ、誰もが前田さんに話しかけたくなってしまう、そんなオーラを身に纏った方です。介護という仕事に対してだけでなく、周囲の職員やご利用者さん、何より光道園に対する愛にあふれた方でもありました。様々な部署異動を経験し、たくさんの苦労とたくさんの幸せを糧に、ヘルパーステーションでは今後どんな活躍を見せていただけるのか楽しみです。
今回、取材にご協力いただいた前田雅恵さんはじめ、『社会福祉法人 光道園』の職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同