Q : さるびあ訪問介護ヘルパーステーションって?
A : 親子以上も違う若いスタッフからだって学ぶことはたくさんあります。
エレベーターには企業理念が。誰の目にも留まります。
―さるびあ訪問介護ヘルパーステーションに勤めて9年、今年の5月にサービス提供責任者になられたということですが、何か心境の変化などありましたか?
スタッフを信じてやってきた今までとさほど変わりません。色々吸収しながらここまでやってきたことを、今後も続けていくことにこそ意義があると思っています。あとは、覚えることがたくさんあるので(笑)、先輩方に教わりながら日々勉強中です。
今日実習に参加した方たち。河内さんの仕事に同行しました。
―介護歴の長い河内さんでも教わることってあるんですね。意外です(笑)。今日来ていた実習生さんに指導する姿を見て教える立場になることのほうが多いと思ったのですが・・・。
教える・・・といっても、実習生の彼女たちからも教わることって結構あるんですよ。今日でいえば、一緒にご利用者さんに頼まれた物を買いに行ったんですが、ぶどう1つ選ぶにしても私は見栄えのいいものを選ぶ方なんです。でも彼女たちは、形を吟味して「こっちの方が美味しいんじゃないか」なんて言うから、若い子はこんなところにも気付くんだ! って新鮮ですよ。それに、今時の方は仕事が早いですよね。要領がいいといいますか。私は昔ながらのやり方をするので、見ていて感心します。
―お互いに学び合いながら吸収するものがあるってステキなことですね。そうやって実習で来た方が、そのままさるびあ訪問介護ヘルパーステーションで働くケースも多いんですか?
それが訪問ヘルパーに来る子はなかなかいないんです。通所や施設の方に流れてしまって。やはり実際やってみたら、思い描いていたものと違う・・・って思うんでしょうかね。
本日の記録は帰ってきたらすぐ書き入れます。
―やはり、通所や施設に比べて在宅ケアする訪問ヘルパーのほうが大変ですか?
どれも大変でしょうけれど、在宅介護は1人で訪問する怖さがあるかもしれないですね。家を訪ねてピンポンして、返事がくるまでは何があるか分からない・・・。そういう意味でも、やってみよう! と思う敷居はその分高いんじゃないでしょうか。
―なるほど。そういう大変さもあるんですね。でも、さるびあ訪問看護ヘルパーステーションで働いている皆さん、とても明るく楽しそうに働かれているように見えました。
和気あいあいやっていますから。たまにぶつかることもありますが、言いたいことはその場で言ってお互いすっきりさせているようです。それを後にまで引きずるってことはないですね。私としては、何か困ったことがあればきちんと受け止められるような人でいたいですし、また逆に、何でも話せるような雰囲気になるようにこれからもしていきたいですね。
編集後記
67歳という高齢ながら、若いスタッフに混じって元気に働く河内さん。親子以上の歳の差があるのよ・・・なんて微笑む姿には周囲を明るくするオーラがあります。話しながら、側にいる仲間に相槌を求める姿もあり、いい関係性で皆さん働いていらっしゃるんだな、ということが伝わってきました。「助け合ったり、助けられたり・・・」という河内さんの言葉がこの職場のすべてを表しているようで、皆さんの心地よい距離感を図り知ることができました。介護を求めるご利用者さんの需要とヘルパー供給という部分でかみ合わない厳しい現実があるようです。訪問介護をやってみよう! と思う方が増えることを願わずにはいられません。
今回、取材にご協力いただいた河内瑞穂さんはじめ、さるびあ訪問介護ヘルパーステーションの職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同