1週間がとても長く感じるときがある。木曜日がいちばん疲れが出てくる。障がい者で、施設長をやるということは、トイレもゆっくり入ってはいられない。私の家は時計だらけである。時計を見ながらヘルパーさんにケアをしていただく。
日曜日、顔を剃ってもらい、鼻毛を剃ってもらい、パックをした。それからお昼には、お風呂に入った。なんて気持ちのいい日なんだろう。爪もいつもより長くみがいていただいた。5歳若返ったような気がする。土・日は2食しか食べない。朝はパンとサラダとヨーグルトを食べた。25 歳の息子がコーヒーをヘルパーさんの分と2人分入れてくれた。息子に入れてもらったコーヒーが最高だ。ヘルパーさんも「大地君が入れてくれたコーヒーは、最高よ!」と、頬を赤らめていた。幸せな時間である。
土・日は朝9時から夕方4時までヘルパーさんがいてくださるので、普段できないことを行ってくれる。掃除もていねいにやってくださる。なんて贅沢な時間なんだろう。日本が戦争を行わない限りは、この時間を手に入れることができるだろうと、私は考えてしまう。
30年ぐらい前は、ヘルパーさんは1週間に2回しか来なかった。後はボランティアさんの手に頼っていた。電話にしがみつき、ボランティアさんに命がけで呼びかけていた。そんな時代が懐かしく思う。しかし、65 歳になってしまうと介護保険となり、ヘルパーの時間を削られる。ゆっくりケアを受けている時間がない。あまり長生きしてはいけないということだ。また私の【戦い】が始まる。65 歳になっても行政と闘える力が残っているのか心配だ。でも、私の生活は生きている限り戦わなければいけない。