「介護センター たんぽぽ」とは
尊敬する先輩方に育まれながら、自分が成長できる場所です。
2階が事務所。広々としていて、作業もしやすい空間。
事務所内端には、畳が敷かれた憩いスペースが。ヘルパーさん同士の交流の場になれば、と設置されたもの。
―土岐さんにとって、ここ「介護センター たんぽぽ」は、一度辞められてからまた戻ってきた職場だと伺いましたが?
はい。結婚・出産を機に辞めて、子育てが一段落した3年前にまたこちらで働かせていただいています。当時はパートでしたが、今は正社員として。ここの職場はみんな仲良くて、アットホーム。何か現場で嫌なことがあっても、社長含めスタッフの誰かが親身に聞いてくれる環境があります。そんな環境だからこそ、また働きたいと思いました。
机には、お茶、コーヒーなどの飲み物やお菓子が常備。みんながほっと一息できる場所。
スタッフ共通のバッグ。中身が一目でわかる透明を採用しているのは、ご利用者さんとのトラブルを避けるため。
―つい先日、サ責になられたとか?
はい。私なりにここの事業所を盛り立てていきたい気持ちもあるので、少しずつステップアップしていければ、と思いまして。ゆくゆくは、ケアマネの資格も取得して、この道のトップを目指せればな、と。
会長と部長が自作したという電動車椅子。階段の上り下りも可能。
―土岐さんが描くトップとは、どんなイメージですか?
漠然とですが、介護のエキスパートを育てる指導者ですかね。最近、ヘルパー募集で面接をしていると、実に多いのが「私は掃除しかできません」「身体はできません」という方たち。なかには、実習で出来ても、現場でおむつ交換が出来なかったり、ケアが雑だったり。技術力はもちろん、現場でしっかり対応できるプロフェッショナルを育てることはすごく重要だと感じています。同時に指導者は私自身が興味のあることでもあります。それに、前回参加させていただいた、社福協主催「サービス提供責任者研修セミナー」にて、講演をされていた名古屋柳城短期大学・大崎先生の生き方もすごく衝撃的でしたね! 大学の講師でありながら、介護の仕事もバリバリこなされていて。カッコ良くて憧れます。あんな風になれたらいいな、と思います。
土岐さんに乗ってもらい、部長自ら使い方を解説。まだ、改良の余地あり!とのこと。
―その方にすごく感銘を受けたのですね。目指すべき存在がいるというのは、頑張る意欲にもつながりますものね。
はい。その先生だけでなく、ここの事業所の社長ご夫婦、長年働いていらっしゃる先輩方のこともすごく尊敬しています。子供の学校のお迎えが、私の訪問介護とかぶって行けなかった時、代わりに事業所のスタッフが迎えに行ってくださり、私が帰るまでの間、子どもの面倒を見てくれてたんです。それだけでもすごく有り難いことなのですが、事業所に戻ってきた私に「待ってました、お帰りなさい」と一言。社長の奥様がかけてくださったその言葉はとても印象的で、今でも忘れられない思い出です。
1階で行われていた、デイサービスのケア風景。
―もう事業所が土岐さんにとってのホームみたいな感じなのですね。
そうですね。私も子供にとっても「介護センター たんぽぽ」は、大切な存在です。これからは、この事業所がより地域に根付くよう、微力ながら私も努力していきたいですし、また、ご利用者さんとの触れ合いを通して社会貢献しつつ、自分の成長と仕事をする喜びを感じていければいいな、と思っています。
編集後記
多くを語りたがらず、クールなコメントも多い土岐さんでしたが、心に秘めたる介護への想いは相当なもの! と推測できる言葉が、会話の節々に感じられました。「介護は天職」、「介護のトップを目指したい」と言い切ることができるのは、介護の仕事に真正面から向き合っている証拠。「とにかくみんな仲が良くて、何でも話すから逆に隠し事をするのが難しい(笑)」とおっしゃった土岐さん。ステキなメンバーに囲まれた職場で、ぜひ介護のトップを目指してほしいなと思います。
今回、取材にご協力いただいた土岐麻美さんをはじめ、『有限会社リ・ライフ 介護センターたんぽぽ』の職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同