『ぱーとなー』が今後目指すべきものとは?
ヘルパーさんそれぞれの得意分野をつくってほしいと思っています。
作業をしながらも、戻ってきたヘルパーさんに笑顔で話しかけます。
―『ぱーとなー』の管理者として、サ責やヘルパーを束ねていらっしゃる梅田さんですが、今後の展望って何かありますか?
ヘルパーさん個々の介護技術レベルは、だいぶあがってきたと思うんです。なので、これからはそれぞれ専門性を身に着けていってほしいと思っています。
ケアマネもサ責のすぐ横にデスクがあるので、いつでも相談できます。
―それは逆にいえば、ご利用者さんにとってもメリットにつながりますよね?自分の病気や状況のことを把握しているだけでなく、専門的にアシストできる人が対応してくれるんですから。
そうですね。一般的な介護レベルをあげるのはもちろんですが、これからはそういった得意分野を持ってもらうことで、ヘルパーさん個々の色が出てくればいいなって思います。また、それぞれ違った専門知識を身につけたプロが1つのチームとして集結したとき、すごい威力を発揮するのでは?と密かに楽しみにもしているんです(笑)。
訪問から帰ってきたヘルパーさんが集う台所は、貴重な情報交換の場。
―一般的な介護技術に加えて自分の得意分野を持つことで、そのヘルパーさんの自信にもつながりますね。その分、背負う責任も増えそうですが・・・。
そうそう! そのプレッシャーを断る方もなかにはいるんですよ。「私には出来ないです」って。私自身、その人の素質を見て、この人なら出来る!と思って話はしているんですけれど。なかなか遠慮深いんです(苦笑)。
様々な場所でコミュニケーションをとっている姿が垣間見えます。
―日本って突出するのを嫌がる風潮がありますよね。協調性を重視したり、みんなと同じだと安心・・・そんな気持ちからなんでしょうけれど。
その人の特性を伸ばしていけば、結果的には信頼にもつながるし、頼られれば、『もっと頑張ろう!』って次へのモチベーションにもつながるはずなんですよ。だから、ヘルパー指導とともに、その部分をもっと強化していくつもりです。
ご利用者さんが実際に編んでつくったバッグは既製品並みの出来栄え。
―目指すべき目標があるのは、やりがいがありそうですね。
はい。今、どうしても介護と医療の差って開きつつあるんですよね。看護師さんから専門的な目線で物を言われてしまうことも多い。そうなると、私たち介護の知識では対応できないことも多い。その差を埋めるために、もケアマネージャー含め、介護職側が医療の分野を勉強していく必要があると思っています。同じレベルでお互いに意見交換ができるような環境にしていく・・・それも今後の課題です。努力のしがいがありますよ。
編集後記
物腰柔らかな梅田さんですが、内に秘めたるパワーはものすごい情熱的! 介護への熱き想いがビシビシ伝わってきました。『ぱーとなー』で働くヘルパーさんは、梅田さんのママ友が多いそう。人が人を呼び、今の人数に至るそうで・・・こんなところでも梅田さんの人望の厚さが伺いしれます。ヘルパーさんそれぞれの個性が際立つ、今後の『ぱーとなー』の活躍が今からとても楽しみです。
今回、取材にご協力いただいた梅田友理子さんはじめ、『ぱーとなー』の職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同