『ゆうらいふ』について
情報共有しやすい環境が整っていると思います。
各サービスで働くスタッフの顔写真が通路に貼られています。
―『ゆうらいふ』には色々なサービスがありますが、他部署との連携などは?
共通利用のご利用者さんもいらっしゃいますし、情報共有はしっかりしています。人手が足りないときは、他部署からヘルプが入ったりしています。
訪問用のヘルパー車がずらりと並ぶ様は圧巻。目印はブルーカラー。
―逆にスタッフ同士の情報共有ってどうですか?
当社のヘルパーは直行・直帰が禁止。必ず『ゆうらいふ』に顔を出して、ケアが終わり次第戻って報告記録を書く…という流れになっているので、情報共有しやすい環境は整っていると思います。事業所によってはスタッフ同士顔をあわす機会が少ないところも多いようですが、うちは必ず顔を出すためスタッフ同士の交流も図りやすいんじゃないかな。あと担当制なので1人のご利用者さんに色々なスタッフが万篇なく関わるという意味でも情報共有の円滑化は必須といえます。
ヘルパー2級養成講座の授業風景。みんな真剣。
―なるほど。こちらではヘルパー2級の講座も開催しているんですよね。佐藤さんも講師として参加されたり?
はい。教えるには自分に知識がないとダメだし、サービスの基本を再確認するいい機会にも。どうしても経験を積むほど自分流の介護になりがちなので、基本に立ち返るのは大事な作業ですね。例えば、ついつい専門用語を使ってしまいがちですが、それだと生徒さんにはちゃんと伝わらない。それってご利用者さんのご家族に説明するときも一緒で、いかに分かりやすい噛み砕いた言葉でお話するのか、など色々勉強になります。
東日本大震災の被害から教訓をえて防災倉庫を設置。
―自分を省みる機会というのは貴重ですものね。最後に介護業界に貴重な男性スタッフとして何かメッセージを!
男性スタッフの必要性は常に感じています。自宅浴であれば、体格のいいご利用者さんが増えるなかで男手は間違いなくご利用者さんやご家族に安心感を与えてあげられると思うんですね。実際に訪問の現場でそのような意見を伺うこともあります。力仕事な場面も多々ある介護サービスなので、もっと男性スタッフが増えてほしいです。そのためには待遇面の向上も不可欠。やはりどこかで目に見えた評価があると、モチベーションアップにもつながりますしね。その点、私自身も今後に期待しています。
編集後記
仕事に慣れるまで、慣れてきた頃にぶつかる壁、そして続けてきたからこそ見えてくる今と未来、とても人間くさい佐藤さんのお話で、今まさに仕事に対して不安や悩みがある人には、励みになるかと思います。
男性ならではの仕事に対する見解も新鮮で、介護業界で働くことを男性が喜んで希望するには、突破していかなければいけない課題が山積みだということを実感しました。男性と女性が気持ちよく働ける介護を目指して、まずは世論の認識も少しずつ変えていきたいものです。
今回、取材にご協力いただいた佐藤 秀典さんはじめ、『涌谷町社会福祉協議会 ゆうらいふホームヘルプサービス』の職員の皆さまには心からお礼を申し上げます。
「へるぱ!」運営委員会一同