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研修セミナー 報告レポート

H26.2.7【大阪】社福協のスキルアップ講座「精神障害者へのホームヘルプサービス」

一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(社福協)は、平成26年2月7日(金)、スキルアップ講座「精神障害者へのホームヘルプサービス」を大阪府社会福祉会館にて開催しました。

近年、高齢者のみならず身体障害者や精神障害者に対するホームヘルプサービスが増加傾向にあります。とりわけ、精神障害者の方と関わる際には、障害に対する理解や経験不足から不安を感じるケースも多いでしょう。認知機能障害などを抱える精神障害者の方へのケアは、その疾患や障害の特性を十分に理解したうえで援助することが必要です。このような認識のもと、社福協では、精神障害者ならではの援助方法・技術を具体的に学べる講座として、「精神障害者へのホームヘルプサービス」を開催しました。

セミナーの様子

■内容

講師は、大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科准教授の三田優子先生です。大阪府障害者福祉事業団苦情処理解決委員、大阪市社会福祉審議会委員、大阪市人権施策推進審議会委員、堺市自立支援協議会会長、大阪市自立支援協議会委員としてもご活躍されています。「精神障害者のホームヘルプサービス(朝日新聞厚生文化事業団)」など著書も数多く、社福協発行の「サービス提供責任者の必須知識」では「精神障害者の理解」の項を執筆されています。

大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科准教授の三田優子先生

講義内容は、三田先生の大学時代の精神科病棟での研修話に始まり、精神疾患の患者数や発症率、精神障害者の生活のしづらさ、どのような関係を築くか、認知症患者への対応との相違点、介護職の役割と医療との連携などについて、具体的な事例を織り交ぜながら説き明かされていきました。また、‘ヘルパーさんのいいところ’‘ヘルパーさんで困っているところ’というホームヘルプサービスの利用者である精神障害者の生の声も紹介されました。

他に、精神科病棟の療養環境(病室や保護室、トイレなど)がどのように改善されたのかを振り返るDVD上映や、新しい支援の形(精神医療分野におけるフィンランド発の「オープン・ダイアログ」、認知症ケア分野におけるフランス発の「ユマニチュード」)についても説明がありました。

三田先生の臨場感あふれる熱い語りとユーモアを軸に、時には受講生1人1人に質問を投げ掛けながらの講義は活気に満ちたものでした。精神障害に対する誤解・偏見を覆すデータ、先生と精神障害者との数々のエピソードは、精神障害の特性とそのケアへの理解に、より一層つながったことと思います。

受講生からは、「難しい内容かと思っていたが、体験談に基づく講義はとても分かりやすかった」「知りたかったことをすべて聞けて大満足」「5時間に渡る長丁場の研修だったが、時には笑いもあり、1度も眠くならなかった。こんなことは初めて!」「認知症と精神障害の症状や対応方法の違いがよく理解できた」「もっともっとお話を聞きたい」といった声が寄せられました。

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