活動が多岐にわたる『たすけあいの会 ふれあいネットまつど』とは?
決めたことに対して、みんなで集中してやり遂げていく行動力があります。
正面口。スタッフお手製のアーチでお出迎え。夜には電飾が灯ります。
夏の正面口は花の植木鉢で道ができ、とても賑やかな印象。
―『たすけあいの会 ふれあいネットまつど』(※以下『ふれあいネットまつど』に省略)の業務形態について教えてください。かなり幅広く事業展開されているとのことですが。
そうなんです。「困ったときはお互いさま」のたすけあいの精神で、支え合い、助け合いの活動を行っている団体なので、様々な活動をしています。介護保険のサービスとして、居宅、訪問、それに障害者総合支援があります。事務所の並びの部屋には「ふれあいの居場所みんなんち」が。市民や地域の人の交流場として提供していて、1回100円でコーヒーを飲みながら気軽に利用できる他、月に数回講座も開催しています。先生をお呼びして、折り紙、絵手紙、クリニカルアートなどなど。月に一度、会員さんの誕生会もやっています。その他、施設ボランティア活動、またチケットを介在した有償ボランティア活動「ふれあいサービス」があります。制度ではカバーしきれない部分を補うかたちで移動、生活援助、病院等の施設内サービスなどをしているほか、草取りや庭木の剪定なんかもやっています。うちは国土交通省認定の福祉有償運送の登録団体なので、運転スキルを活かせるとあって、男性ボランティアの会員さんが約半数も。福祉有償運送認定講習団体でもあるため、運転者の養成もしています。男性が多く働く事業所というのも、他にはあまり見かけられない特徴なのでは、と思います。また、東日本大震災の際は、復興支援活動として、発災直後から宮城県東松島市の支援をずっと続けています。
夏のアーチには朝顔が。通り行く人に「花屋さんですか?」と声をかけられたことも。
―想像以上に活動が多岐にわたっていてびっくりしました! 男性ボランティアの方って年齢層はどれくらいなんですか?
60代、70代の方が多いですね。上は80代の方もいますよ。障害の方の送り迎えとか大活躍してくださっています。いわば、団塊シニアの社会参加ですよね。『ふれあいネットまつど』は、元々誰かの役に立ちたいという人の集まりからスタートしているNPO団体なので、自ずとボランティア精神旺盛な方が集まるんです。困った時はお互いさま、という助け合いの精神が根底にあって、それに賛同した方たちが登録してくださっているので、心の温かい方たちが本当に多いです。
一番左の部屋は「ふれあいの居場所みんなんち」。本日は絵手紙の講習日。
―想いが人を呼ぶってステキですね。復興支援の活動ではどんなことを?
発災直後、ボランティア会員の方たちから何か出来ることはないかという声があがり、高齢なので瓦礫の撤去はできないから、レギュラーコーヒーを入れてみんなに飲んでもらおう、と東松島市の仮設住宅側でパラソル喫茶というのをやりました。ボランティアバスで2ヶ月に一度行っており、今でも続いている活動です。とても喜んでいただけて、今では、そこに住む方たちとも家族的な繋がりが続いていますね。他にも仮設に住む子供たちが参加するキャンプやクリスマス会を開催したり…。昨年は、さんまを焼きました!
自然光の入る明るい部屋で作業に集中する参加者たち。今日は満員御礼。
―さんま(笑)?
被災地の復興支援の一貫で、「さんま祭り」をやりました。宮城県で獲れたさんまを300匹ほど焼いたんです。事業所前にテントを張って。さんま、豚汁、ご飯をセットにして500円。まるまる太ったさんまは美味しかったですよ!すごい人が来ました。テレビの報道も入ったりで大賑わい。たかだか20名にも満たない団体が、ボランティアさんの手助けも借りながら、これだけの大規模イベントをやり切ってしまうのはすごいな、と毎度のことながら思います。
本番前にまずは手慣らし。筆で渦巻や線を書いて各自練習をしている最中。
―すごい話ですね。「何かしたい」という想いを行動に移せる方たちが揃っているんでしょうね。
副代表の佐久間と奥田がやるぞ!と決めたら、みんなそこに向かってパッと動く集中力はすごいです。持っている能力は各々最大限に活かす…というか、活かさせられる、みたいな(笑)。体力勝負なところもあって大変ですが、とても勉強になるので、楽しく関わらせてもらっています。
遠いご利用者さん宅は車で。颯爽と乗り込み、笑顔で「行ってきまーす!」
―『ふれあいネットまつど』をあえてカラーで例えるなら、何色だと思いますか?
うーーん(悩)。虹でしょうか。それぞれ個性が強くて色々な色が混ざっているので(笑)。でも一つに集まれば輝くし、すごいぞという意味でも虹ですかね。