3.11から1年、あらゆる角度から見た出来事の記録が徐々に公開され始めています。しかし弱者にはあまり参考になるものがなくて残念です。なかでも私が心配で気になったことは、一般家庭にいた身体障害者の方がどのような状態であったのか、ということ。老人施設でヘルパーに囲まれている方々は避難場所まで逃げることも出来たでしょうが、一般家庭にいた身体障害者の方はどうされたのでしょうか?失敗を繰り返したくないため参考にしたいのですが、それについてはあまり報道がありません。いまだに何千人かの行方不明者がいらっしゃいますが、これから先も発見される可能性は低いとも言われています。
また、施設から苦労して車椅子で高台まで避難したものの寒さに勝てず、残念ながら亡くなった弱者も多くいらっしゃったと報じられています。
個人情報保護法の基で、どの家庭に障害者がいらっしゃるのかほとんど公開されないため、そのときどのように避難されたのか、情報も明らかにされていないそうです。
地震がおさまったあと「津波がくるので高台に逃げて下さい」と防犯スピーカーから繰り返し放送されていました。声が聞えていても一人では行動できない人、何となく周りの様子が変だと気付いていても声が聞こえない人など、行方不明者のなかにはそういう方が多数おられたと想像できます。
特に原発事故で放射能汚染による避難地区に指定され一人取り残されてしまった方。防災訓練では誰よりも早く皆さんの力を借りて避難していたのに、本番ではこのような恐怖を味わうことになるとは想像もしていなかったことでしょう。犠牲になるのはいつも子供、老人そして弱い人であります。そのうち、障害のある方が震災でどの程度避難できたのか、またどのような手段を使い避難されたのかがもっともっと知りたいです。
復興計画も一年を経過していながら、あまり進んでいないらしい…。原因は行政担当窓口の縦割り、横割りがネックとなり、一本化されていないことが大きいと聞きます。政府も非常時だから、ともう少し機転をきかせた提出書類の簡素化を希望しているようですが、行政窓口側にもそれ相応の言い分があるようです。こんな時、行動力のある優秀な政治指導者がいて、采配をとってくれれば…と考えることがあります。政治家に限らず「絆、絆」と助け合いを口にしながら、いざガレキ焼却処理の受入れを依頼されると「汚染、危険」だからと地元民からの反対を理由にお断りしている事も事実であります。今回の復興事業計画には政治不信になった人も多いと思います。私も親しい友人に「政治不信になってしまった」ともらした者の一人です。その友人は、"日本の政治を良くするために一人一人ができる三つのこと"として以下のことを教えてくれました。
1.政治をやみくもに批判するのはもうやめよう
2.マスコミの報道を鵜呑みにするのは辞めて自分の頭で考えよう
3.一人一人が少しずつ変わることで、この国は良くなることが出来ると信じて行動しよう
これは、"何かの書物に書いてあった"とのことですが、誠にその通りだなと反省させられた反面、いつまで信じていればよいのか、私には我慢し続ける自信がないのも本音であります。
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