2010年の実績10.3%増で、中国のGDP「Gross Domestic Product(国内総生産)」が日本を抜いて、米国に続き世界第2位になることが確実となりました。GDPは、"国内での総生産が活発であること"=景気も良くなり、国民一人一人の賃金取分も多くなることからその国の豊さを計る予測数値とも言われています。この調子で中国が伸び続ければ、2020年にアメリカを抜いて世界第1位になるとか。一方、日本は1968年に英国とドイツを抜いてから43年間、第2位の地位を守り続けていたわけですが、遂に中国に抜かれました。国内総生産ですから、私も現役時代には貢献してきた一人だと思います。しかし、これまでの生活に余裕があった覚えはないし、むしろそのようなことは43年間一度たりとも感じていないのが正直なところでしょうか。
中国での街頭インタビューなどで世界第2位になったことに実感がある、と答える人がいないことからも分かるように、おそらくその国の国民自体は、何年経っても豊かさは感じないのでしょう。福祉国家であり豊かな国として挙げられるのが北欧のデンマーク、ノルウェー、スウェーデンそれからスイスなどです。「ゆりかごから墓場まで」が代表的なスローガンであるこれらの国々はGDP上位ランクには見当たらず、どうして豊かな国として認められているか、不思議な気がします。
私は障害者となるまで福祉に対して無知で無関心でした。だから現在本当に苦慮しております。「身体障害者手帳」の交付を受けるための手続きも知りませんでした。日本だけではないと思いますが、全てが本人からの自己申告に基づいた制度であり、自ら行動して関係ある役所に届出をしない限りは認められないのです。障害者とはどの程度の障害からなのか? 受付窓口は? 申請書類や手順は? などなど、健康な時には一度も考えたことのないことばかりで当初は大変戸惑いました。窓口に出かけても、問い合わせすることのみの回答で、それ以上については説明指導がないことにも驚きました。
そんなとき、やはり頼りになるのは、同じ障害を持つ友達でした。彼らもこれまで多くの苦労をしてきたのでしょう。知り得た情報を快く教えてくれ、本当に助かりました。色々な話を聞き、障害の種類や程度で受けられる福祉補助が違うことも知りました。おそらく窓口の方も、各々の障害程度で実際どのくらい生活に不自由があるのか本人からの申告がない限り、こと細かには説明が出来ないのかもしれません。私の現役時代、無遅刻・無欠勤で毎日働き蜂のように働いた人々から得たGDPによって、日本は43年間世界第2位を保持してきたわけです。ですから、私の知らないうちに社会保障サービス制度が多く内部蓄積されているのではないでしょうか。むしろそう"思いたい"ですが、なにしろ障害初心者には、まだまだ勉強不足もあり、完全利用できていないのが現状です。
みなさん! 障害を持ってからの福祉勉強は大変なことです。最近は国内外を通して、思いがけない出来事が次々と発生しており、一日たりとも油断は出来ません。『見る、聞く、話す、動く』ことが一人で出来る健康な日々を活かしての行動がどれだけ大切かを痛切に感じております。
妻曰く、「43年間の内部蓄積は、我家にはありません!」ですって!!!
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